MANUFACTURING村上開明堂のものづくり

ものづくりを通して「人の役に立つ」

村上開明堂は、自動車用バックミラーの国内トップメーカーとして、60年以上にわたり自動車メーカー各社に製品を供給しています。
バックミラーの製造では、ガラスの曲げ加工、樹脂成形の造形技術、部品実装等の電装技術、塗装、ガラス表面への成膜技術など、当社の多様な技術が活かされています。製品の企画提案から開発設計・生産・出荷までを一貫して自社で行い、高水準のQCD(Q:品質、C:コスト、D:納期)を実現。自動車の安全性と産業の発展に貢献してきました。
また現在は、これまで培った技術を市場ニーズの変化に応じて進化させ、自動車に搭載する新製品や新規事業領域への積極展開を図っています。
村上開明堂はこれからも、より広い分野で、ものづくりを通して「人の役に立つ」を実現していきます。

開発設計・評価解析

自動車の安全・安心・快適性の追求に加え、自動車産業の大変革や地球環境などサステナビリティ対応への重要性と緊急性が高まるなか、開発設計には社会課題へのスピーディーな解決力や提案力が求められます。開発部門では、従来のメカ機構・成膜・電子回路などの基盤となる技術に幅広い要素技術を追加しながら、新たな市場ニーズや事業領域への挑戦も進めています。
製品の設計には3D-CADやCAE(Computer Aided Engineering)を用い、3Dデータを部門間で共有し同時進行で活用しています。設計段階で製品の性能や強度、耐久性を解析し、品質を向上しながら設計の手戻りをなくすとともに、部材調達や製造工程を考慮して設計を作りこむことで、各部門が並行して量産準備を開始し、短期間での量産化を実現しています。
製品開発のスタート時点からカイゼン活動を開始することで、QCDを高め、自社一貫工程のさらなる高付加価値化を追求しています。

生産技術・製造技術

生産技術部門では量産準備が進められます。成形、成膜、塗装、組み立てと多岐にわたる製造工程の最適化、各工程をムダ・ムラ・ムリなくつなぐ製造ラインの構築により、品質を工程で作りこみ、設計された形状や機能などの製品性能を量産ラインで忠実に実現します。
量産技術の要でもある金型、治具、生産設備は、自社設計にとどまらず内製化にも取り組み、技術とノウハウの蓄積と伝承を図っています。
そして、量産開始後はすぐに製造現場のメンバー全員参加型で工程のカイゼンが始まります。MPS(Murakami Production System)の「ムダを徹底的に排除する」考え方に基づき、絶え間なく全員が知恵と工夫を出し合い、時間、スペース、材料のあらゆるムダを見落とさずカイゼンし、生産性を高めています。

自動搬送AGV

自動組み立てライン

共働ロボットライン

AI導入品質検査

MPSカイゼン活動

また、自動車の安全性を高めるバックミラーをはじめ、私たちの製品には安定した高い品質が求められます。お客様からいただいたご意見や品質に関するデータを商品企画・開発設計・生産技術・製造工程と常に共有してグループ全社の技術力や対応力を高め、より良い製品の提供に向けて品質保証サイクルを回し続けています。

人財育成とカイゼンのグローバル展開

当社の経営理念「人の役に立つ」は、お客様の困りごとを解決する、社会の力になることを意図していますが、当社のものづくりにおける「カイゼン」も、誰かの仕事を楽にする、次の工程の役に立つという共通した考え方です。ものづくりに携わる一人一人が、こだわりを持って技術、技能を向上させ、お客様をはじめ誰かの役に立つことで誇りと喜びを抱いて強くなることが、会社の成長と発展につながると考えています。
まさに「ものづくりは人づくり」。人財育成は、こだわりと誇り、技術と技能を、村上開明堂グループ全体でグローバルに伝承し、向上させることに他なりません。その成果は海外生産拠点の高いQCDにも表れ、お客様からのご評価につながっています。