古鏡展
戦国時代
漢時代

随時代

唐時代


八龍透かし文鏡彩画龍鳳文鏡羽状獣文地五山鏡細文地四山四獣文方鏡羽状獣文地鳥文鏡羽状獣文地獣文鏡羽状獣文地花菱文鏡	鉤連雷文地方格四禽鏡渦文地連弧龍文鏡
 
羽状獣文地花菱文鏡
羽状獣文地花菱文鏡
粗松皮菱(まつかわびし)形の文様を幅の広い素文帯(そもんたい)で並べてあらわした鏡。その間に、小円の四葉(しよう)形をつけた花卉(かき)風 の文様が入り、鈕座も同様の形になる。花菱文鏡には、松皮菱文4つを素文帯によるV字線でつない で鈕の回りを輪状にめぐらせるスタイルのものと、全面にしきつめるように展開させるものがある。 本鏡は後者に属する。
この後者のうち何例かには、本鏡と同様に、四葉文同士が松川菱文の下で、斜線で埋めた直線によ って連結されている例がみられる。この手法はNo.3などの山字文鏡に共通するものであり、あるい は松皮菱文自体もその表現技法の共通性から見て、山字文の変化形又は省略形であった可能性もあろ う。

鉤連雷文地方格四禽鏡
鉤連雷文地方格四禽鏡

三弦鈕の周囲に小さな方格があり、その四隅に足を留める形で4羽の鳥が描かれる。羽根を拡げ、 尾を頭よりも高く挙げている。その間には花菱文鏡に類似した松皮菱文様を入れている。鳥の文様に は目などに鋳造後の彫刻が加えられていて、No.10 などの蟠(ばんち)文鏡との技法的な近縁性が認められる。
地文は、珠文で中を埋めた鉤連雷文(こうれんらいもん)で、隙間を三角形と円形の渦文で埋めている。類例が以外に少 ない鏡であるが、他には松皮菱の代りに蕾形文様を入れるものや、松皮菱を半切りにして蕾形文や小 鳥を止めるものなどが見られる。
外周に連弧文(れんこもん)を入れる例(No.9)がほとんどない点からも、戦国末期までが製作年代の中心になる ものと思われる。





     
All Rights Reserved by Murakami Corporation